【1951年(昭和26年)9月1日】民法ラジオ放送開始記念日

歴史を振り返る~今週の出来事~

1951年9月1日。

日本で初めて民放のラジオ放送が開始されました。

そのためこの日は、「民放ラジオ放送開始記念日」と制定されています。

ラジオが世界に初めて登場したのは?

1900年で、カナダの電気技術者レジナルド・フェッセンデンが、距離約1マイルでの音声の送受信に成功しました。

それ以降、世界各地で実験、試験的なラジオ放送が行なわれますが、アメリカ・ペンシルベニア州で、1920年11月2日に世界初の公共放送が行われたそうです。

最初の放送は、アメリカ大統領選挙の開票結果で、ハーディングの当選を伝えました。

日本にも世界のラジオ放送のニュースは伝わり、ラジオ放送の実験があちこちで行なわれました。

1923年に関東大震災が発生したことから、情報伝達メディアとしてラジオの必要性が認識されるようになり、ラジオ放送の開局を急がせたと言われています。

そして、1925年3月22日に、日本初のラジオ放送が、現在のNHKによって発信されました。

東京・芝浦の東京高等工芸学校内に仮説スタジオを設け、そこからの第一声は、「アー、アー、聞こえますか」でした。

当時のラジオの性能はあまり良くなく、発信源である東京市(現東京23区)外ではよく聞こえなかったそうです。

その後、大阪、名古屋でも放送が始まり、ラジオの受信者数は放送を開始して半年で10万人、1年で20万人を突破というめざましい普及を見せました。

1926年になると、「社団法人日本放送協会」が設立され、日本のどこにいてもラジオ聴取が可能になるよう、整備が進められていきました。

しかし、まだラジオが高価であったことや、電池式で取り扱いが面倒だったことから、その後は受信者数が伸び悩みました。

やがて1930年代にはラジオの低価格化と品質の向上が進み、1931年に起きた満州事変によって、戦況や国内状況の情報が必要となったことから、受信者数が急増しました。

また、政府が国防強化の面からラジオ放送を聴取することを奨励したことでラジオの普及に拍車がかかりました。

第二次世界大戦後になると、

逓信省によってNHK以外は制限されていた民間ラジオ放送の設置が、1950年の「放送法」によって自由になりました。

その翌年の9月1日に行なわれた、中部日本放送と新日本放送(現:毎日放送)によるラジオ放送が日本初の民間放送です。

1960年代に入ると、半導体素子であるトランジスタを使用して、小型・軽量・低消費電力化を実現した「トランジスタラジオ」の普及が進み、ラジオは一家に一台から1人に一台の時代になりました。

ラジオ放送局は個人をターゲットとした番組を増やし、深夜放送もこの頃から盛んになりました。

1925年の登場からテレビが普及する1960年頃までの約35年間、ラジオは日本家庭の情報伝達、娯楽の主役であり続けました。