京都市に日本最初の小学校が開校しました。
京都市に日本最初の近代小学校である、「上京第27番組小学校」と「下京第14番組小学校」が開校しました。
京都は、江戸時代から多数の私塾、寺子屋が存在し、教育が盛んな土地柄でした。
明治時代を迎えると、官立の学校設立の気運が高まり、「これからの時代は教育が大事」ということを掲げ、当時の京都府知事も小学校建設を推進しました。
設立費用は、寄付を中心に賄われ、最初の小学校が1869年5月21日に開校しました。
その年に、すべての町内に小学校(計64校)が設立されました。
これは国が「学制」を定める3年も前のことでした。
学制とは、日本最初の近代学校制度に関する基本法令のことです。
1872年(明治5年)に公布され、日本における近代学校の成立・発展の基礎となりました。
全国に小学校を作り、6歳以上の男女が身分に関係なく通うことを目指したもので、義務教育の始まりでした。
しかし、1874年(明治7年)の段階で、小学校への就学率は、総計平均で32%に過ぎず、3人に1人しか小学校に通っていない状況でした。
1890年(明治23年)になっても小学校数は2万6千校、就学率は49%と増えてはいるものの、ほぼ全員が就学していると言えるようになるのは明治の終りのことでした。
また小学校に必須であるランドセルの歴史ですが、通学鞄としての利用は、模範小学校として開校した学習院初等科が起源とされています。
創立して間もない1885年、学習院は「教育の場での平等」との理念から馬車・人力車による登校を禁止し、学用品は召使いではなく生徒自身が持ち登校すると定めたことから、通学鞄としてランセルが導入されました。
また、「小学校」の名称は1685年(貞享2年)、長崎県の対馬藩において家臣の子弟を教育するために設置された学校が、小学校と名付けられ、名称における発祥であるとされています。